島原大門

京都には上七軒、先斗町、祇園甲部、宮川町、祇園東と５つの花街がある。
その他にもかつて花街として栄えた島原も忘れてはならない。
江戸期に栄えた祇園とは違った独特の雰囲気は、売春を社会的必要悪と認め、公娼が置かれたわが国最古の公許遊廊の由縁なのだろうか。
都に集まる圧倒的多数の男性に対し極度に女性の数が少なかったり、結婚に高額の婚資を男性に要求する社会で、それができずに独身を余儀なくされてことを緩和するためだとも言われる。
柳が印象的な小さいけれども大門（おおもん）という島原の正門を抜けるときにそんなことが脳裏を過ぎった。

西本願寺を参詣した後、自転車で通り抜けました。

祇園・二条・七条・北野の私娼勢力に押され寂れるのも早かったようです。

かどやじゃなくてすみや「角屋」と読むんですね。

「角屋」は「揚屋」。今でいう料亭のこと。

かつて揚屋は２０軒ほど、太夫や芸妓をを派遣する置屋は５０軒ほどあったそうだ。
単に宴席だけでなく、文人や俳人らが集い、書をたしなんだり、和歌を読むなど、サロン的な存在で、島原伝統保存会がゆかりの和歌や俳句を石碑にし、島原大門、歌舞練場跡地など６ヵ所に建っている。

現役の太夫で同志社女子大の科目履修生の花扇太夫さんが学生を大門の近くの置屋「輪違屋」に招いて、島原文化を紹介するなどの取り組みも行っている。

まるで千と千尋の神隠しに出てくるような湯屋（銭湯）も利用してみたくなった。